医師は慢性的に不足しているため、仕事に困ることはない、そんな声は医療従事者以外の一般の人からも聞こえてきます。実際に、仕事や転職先が見つけられなくて困ると嘆く転職中の医師は、さほど多くはないでしょう。働く意思や意欲がありながらも無職になってしまう医師免許保持者は滅多にいません。

転職が決まらないと医師としてのキャリアに影響

しかし、どうしても採用にまで至らずにいくつもの医療施設へと応募し面接を受け続ける状態に陥ってしまっている医師も存在しています。もしこのような状態になれば、キャリアプランやライフプランが大きく崩れることになるでしょう。
多くの転職中の医師は、いつまでにその活動を終了させたいか、ある程度の目標があるはず。もしそれが目標通りに実現せず大幅にズレてしまえば、すでに病院等を辞めて転職活動に挑んでいる医師は特に、無職の状態が続くことになってしまいます。
これはキャリアにとって大きなデメリットであり、その状態が長引けば、ますます転職先が見つからない悪循環へと陥ってしまうでしょう。

また、近年では医療業界もIT化が進み、各医療施設もこれを積極的に取り入れ始めています。
さらに導入が進めば医師の仕事は軽減され、順調に医師の数も増えていることから、医師が本当に仕事に困ってしまう時代がやってくるかもしれません。もっと言えば、このIT化の波に乗れない医師が淘汰されてきている現状もあるのです。
つまり、IT化が進めば進むほど、それに対応できない医師は採用を見送られ、転職先がすぐに見つかる医師と見つからない医師の二極化が進むことになります。

求人情報を見てみても、電子カルテを導入している医療施設がとても多くなってきました。電子カルテを導入している医療施設では、慣れない作業から医師が診療に集中できなくなる事態を避けるため、その導入スピードを敢えて落としているところもあります。これも、IT化についていけない医師は順応が遅れ、医療施設としては厄介な存在となりうることを示唆している一つの事例なのかもしれません。

また、高齢化により医師の需要が増え続けているとはいえ、下記のページの厚生労働省の統計によれば、日本の人口当たりの医師数はここ30年ほど増加の一途を辿っています。

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/14/

将来的には日本の人口は減少していくため、じきに医師の供給が過剰になる時代もやってくるのかもしれません。

医師不足に甘えずちゃんと転職活動するべし!

転職中の医師の中には、1つや2つの医療施設の事情しか知らない人も多いでしょう。医療施設によっては、そのような医師を置いていってしまうほどのスピードで進化しているのです。各施設の内情というのは求人情報のみでは分かりづらいですから、それも転職の失敗がしばしば起こってしまう要因となっていることは間違いありません。

医師は仕事には困らない、そのような意識はあまり強く持つべきではありません。給与アップを希望する方は危機感を持って転職活動を行わなければ無職の期間が伸び、ライフプランの変更も余儀なくされてしまいます。
医師免許を持っているにも関わらず食べるものに困るというのはさすがに笑えませんから、そうならぬよう時代にマッチした転職活動を展開し、新しい職場を見つけることが求められると考えておきましょう。